体力がある時にしか読めない小説【ノルウェイの森】
読書の秋と言うことでここ1ヶ月本を読んでいます。
本を読んで中身を忘れてしまうのは悲しいので今どう思っているか書き留めていきたいと思います。
秋になってとても過ごしやすくなったからか何かしたい気持ちに。
ふと、そう言えば読書なんかいいかもしれない。読書の秋だし本を買うのにちょうど良いのかもしれないと思い近所のTSUTAYAへ。
小説コーナーでいろいろな本が並んでいる中目に止まったのが
ノルウェイの森 著:村上春樹
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赤と緑のブックカバーが印象的で思わず手に取った。
冒頭を読んでみるとその表現が美しくて映像として頭の中に入ってくるような感じがした。飛行機のBGMがビートルズのノルウェイの森で主人公の回想になるのだが、そこから回想シーンに一緒に入っていくようだった。
そこまで読み、気付いたらレジに並んで急いで自転車を漕いでいた。
家について読んでみるととても面白い。
村上春樹の独特な言い回しがクセになる。
そしてその言い回しやストーリーの作りからとても体力のいる小説だ。と序盤は思っていた。
読み進めていくと村上春樹ワールドに順応したのか読むための体力は必要なくなった。どんどん読めるし先が気になる。その代わりに世界観に没頭してしまい普段の日常まで村上春樹の言い回しのようなことを考えてしまったりする。それもまた面白いのだけれど笑
この作品はとても深いテーマで愛について、生と死についてそんなことを考えさせれらる。話自体はどんよりとしていて暗いムードが多くテンションは上がらない。たまに明るくなる場面では長いトンネルを抜けたような生きた心地がするのだけどまたすぐにトンネルに入ってしまう。その繰り返しがクセになってしまう。
気付いたら上巻を読み終えていて、またTSUTAYAへ行った。
この話の中に出てくる女性はみんな癖がある。でもなぜだかみんな好きになれるような気がする。冷静になった考えてみると癖の塊すぎてまともに話せないんじゃ?と思うけれどなぜだか魅力的でへんなパワーを持っている。なんかこの感じがリアルな恋心と似ている気がして読んでいる間は恋をしているようだった。
中でも緑と言う登場人物はとっても面白い子。女子校で育ってきたからと男の子のあれこれを単純な疑問として主人公に投げかける。その投げかけが内容自体はかなりアウトなのだけどあまりにも素直で直球でなぜだか好きになってしまうような変な感じになる。
話も終盤になりどんどん心がギュッとなるような展開に。今の僕には言葉では言い表せられないこのもやもやする感情にさらに畳み掛けるようにもやもやする。
なんだかもやもやしてきたのでここまで。